代表挨拶

その始まりから今日に至るまで、中東、そして世界情勢に多大な影響を与え続けてきたイスラエル・パレスチナ問題は、様々な試みにも関わらず、依然として解決の様相が見せることが無く、むしろ混迷の度合いを深めて行くかのように見えます。

当日本・イスラエル・パレスチナ学生会議は、この問題を長引かせている要因の一つにイスラエル・パレスチナ両者間における市民レベルでの交流の欠如があるという問題意識を抱いた学生達によって2003年に発足され、“イスラエル・パレスチナ人間の対話の場の創出”及び“日本社会へのイスラエル・パレスチナ問題への関心喚起”を活動目標に掲げ、様々な試行錯誤を繰り返しながら、以後8年間に渡り活動を継続させてきました。

当団体は主な活動として、まず毎年夏期に約2週間に渡る合宿形式での合同学生会議を開催しています。参加者が寝食や遊びを共にし、協力して生活をすることで互いを人種、宗教、そして政治的な観点からだけでなく、同一の人としても捉えることのできるよう努めます。また、そうした信頼醸成の過程を経てイスラエル・パレスチナ問題を始めとする様々なトピックについて議論を行うことで、最終的にイスラエル・パレスチナ和平への足がかりとなるような、活発で双方向的な対話の創出を目指します。次に、この合同学生会議の活動内容を記録したドキュメンタリーDVDの作成や、各教育機関及び地域での交流及び広報活動等を通して私達の活動を社会へ発信し、日本国内でのイスラエル・パレスチナ問題への関心喚起を行っています。

当団体の活動目標及びこれまでの活動実績は、団体活動参加者、また団体の活動を知った一般の方々からも高い評価を頂いており、時には“学生のうちから高い目的意識を持って行動していて立派だ”、といったような嬉しいお言葉を頂くこともあります。しかし、当第九期合同学生会議活動開始当初、私達はこのイスラエル・パレスチナ人を日本に呼び、対話の機会を産む、そして日本社会への関心喚起を行う、という活動目標こそ持っていたものの、その活動を行う先に何を目指すのか、という事にまでは考えが至っていませんでした。

その様な状態で合同学生会議開催へ向けての活動を行う中、私達はイスラエル、パレスチナ、日本人合同学生会議参加者はもちろん、日本国内においてイスラエル・パレスチナ問題に着目し、活動を行っている方々、当団体の活動を知り、ご支援下さっている方々、そして当団体の活動に興味を抱き、お話を聞きに来て下さる方々といったような、様々な人々と関わりを持つ機会に恵まれ、それは自分達の活動の意義や目標を省みる事に繋がりました。

そして、様々な貢献の形がある中で、当団体発足時から今日にまで継承されてきた、地域に根ざした、草の根的な活動も通して将来的なイスラエル・パレスチナ和平への貢献を目指す事の意義を理解し、それを自分達の理念とする事が出来ました。

今後も当団体が社会に広く開かれた存在であり続け、様々な方々との出会いを通して発展を続け、イスラエル・パレスチナ問題解決に向けてよりよい形で貢献ができるよう、団体運営者一同尽力してゆこうと思います。

第9期代表: 小野亜梨紗 (国際基督教大学2年)

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